FMIC7743.log.exe/D

日記です。ありとあらゆる怪文書がここに

FMIC7743.log.exeのほぼ日記
べんりなショートカット:青年と少女、伝道師とかみさま(ゲートウェイ)
曲紹介 / MMD向け配布物 / フリーフォント「2_4_IX_1」 / 「もちもちした生物をつくる」 / 「胡乱混沌神宮開運神籤」
ニコニコ動画 / YouTube
pixiv / Twitter + Twilog / soundcloud / privatter / note / 胡乱観光物産館 渦音BOOTH店SUZURI店 / Skeb / /words(@wiki)
その他各種ご用命の際はメールまたは各種SNSのメッセージ・念波・狼煙・伝書鳩などをご利用ください。

コウリサほのぼの

ほのぼの?
「…ん、美味しいなこれ…」
ミートソーススパゲティを頬張る男と、得意満面な笑顔の少女。
「美味しいですか。…よかった。今日はちょっとした隠し味を足してみたので、お口に合うか心配で…。」
「…何入れたんだ一体」
「それは秘密です。」
指先の絆創膏に軽く触れる少女。
「…あーわかった、これだろ?」
その手をとって、絆創膏を剥ぐ男。
指先には小さな切り傷。
料理上手な彼女が怪我をしているのは珍しい→わざと傷つけた→自分の血液を混ぜた
…という彼らしい推理。
「……えっと…外れ、です。」
困ったような笑顔の少女。
「今日は缶詰ホールトマトではなく、生のトマトを煮詰めてソースにしたんです。そろそろ旬が過ぎますから。
…この怪我は、トマトの皮を剥いてた時に切ってしまったもので…。」
「…あ、そう
まあ美味しかったからよかったがな
またこんなの作れよ?」
「はい。また来年、美味しいトマトが手に入ったら作りますね。」
再び皿に向かい、残りのスパゲティを平らげる男。
普段は意地悪い笑顔を浮かべてはいるが「普通の」食事の時には子供のような笑顔を見せる。
「…っと、ごちそうさま」
「はい。お粗末様でした。
……だから!口を!袖で拭かないでくださいって!何度言えばわかるんですか!」
彼の子供じみた困った癖に怒る少女。…「いつもの」食事の後もそうなのだが。
「んー… あー…悪い、じゃあリサ、これも洗っといてくれ」
「…はいはい、本当に仕方ない人ですね…。私は苦にならないのでいいんですけど。」
袖口を赤く染めた上着を脱ぎ、少女に渡す。
その渡し際に、少女の手を取り、指先の傷口に軽く唇を触れさせる。
「……噛まないならいいだろ?」
「…血、止まってますけど?」
「あー…そっか…むぅ」
不満そうに、彼女の指を口に含め、軽く吸って離す。
「…何してるんですか。」
「なんとなく」
ニヤリと笑って背をそむけ、上機嫌にパソコンへ向かう男。
生トマトのミートソースと処女の血液。本当に彼の食欲を満たせるものは。