宗教とミステリーの食べ合わせがこんなに美味しいとは思いませんでした。宗教とは対極の「科学」の世界にいる久遠寺がいい感じのスパイスとなっています。*1
この分厚い(文庫本なのに1000ページ超!)小説の中で禅についての説明に結構なページを裂いているがそれが無いと犯人の動機も意味不明になってしまう。
しかし京極堂のいつもの語り口なのでわかったような、わからないような…となりながらも何となくわかるような気がした。
しかし禅は「わかった」と思ってしまうといけないらしい。うまく説明はできないが。
十枚の牛の絵はどこかで見たような気がするが忘れてしまいました。