- 作者: エドワードゴーリー,Edward Gorey,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: 単行本
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どうしても不幸せな気分になったら、そっとこの絵本を開く。
絵本の中で死んでゆく子供を眺めながら、その子供の死にかたについて想いをはせる。
AやG、Uの事故のような死にかたもあれば、KやX、Yの残酷な死にかたもある。しかし、どの絵もどこか幻想的で、都合よくリアリティが抜かれているのだ。
細いペンでぴっちりと描かれたモノクロの絵に、同じく細い文字で書かれた一行の文章。ただ事実だけを述べる。
"A is for AMY who fell down the stairs"
これを訳者の柴田元幸さんはこう訳する。
「Aはエイミー かいだんおちた」
そのままだ。詩的なところも、そのまま。
とにかく、この絵本はハッピーエンドはなにひとつない、とにかくバッドエンドだけが続くものだ。でも、どうしても見てしまう。
死は怖くない。ちょっと不思議なだけだ。そう思った。